楢﨑 瑞の日記
まもりたいもの
防府市で行われた、高校野球の私学大会を観に行ってきました。
「どうしてアナウンサーになったの?」
アナウンサーになって1年半。
こういったご質問を頂くことがあります。
私はいつも「高校野球の実況がしたかったから」と答えます。
社会人になって5年目。
中途採用でyabにやってきた1年半前、前職で私はアナウンサーではなく、報道記者でした。
アナウンススクールに行った事もなければ、指導も受けたことはなかったし、
アクセント?発声練習?それなんですか?という状態でした。
年齢的にも20代後半だし、わざわざ地元を離れてどうするの?と止められもしました。
「無謀」な転職だった、と言えるかもしれません。
それでも、
小学校から大学までずっと続けてきた野球。その実況がしたい。
それも、高校時代のすべてをささげた高校野球に実況者として携わりたい…
その思いだけで、山口に飛び込んできました。
優しい先輩や仲間に恵まれ、
去年の夏に、実況としてデビューすることができました。
実況席からみる風景、グラウンドからこみ上げてくる熱気。
徳山商工・岡投手と柳井学園・貞政投手の息詰まる投手戦。
その岡投手が準々決勝で敗れた、サヨナラのシーン…。
ひとつひとつの光景が、いまも鮮明に脳裏に焼き付いています。
3月にJチャンやまぐちで放送した、「球児からの手紙」。
取材を通じて、何人かの球児からもらった
「実況してもらえて、本当に嬉しかったです」という言葉は、
涙がでるほど嬉しかった…というか、編集しながら思い出しては涙が出ました。
ことしも、また夏がやってきます。
そしてyabは、ことしも実況生中継をします。
実況メンバーは少し変わりますが、
それでも、高校野球に対する熱い想いはしっかりと受け継がれています。
高校生たち、そしてそれに関わるすべての方々の想いを受け止め、
その熱気を、ドラマを、1回戦からお伝えします。
プロ野球も含めて、野球自体の中継が昔ほど多くなくなった昨今。
1回戦から中継している局は、全国的に見てもごく僅かです。
どうかどうか、野球中継をする機会が減ることのないように…と願いながら、
開幕までの一か月と少し、さらなる研鑽を積みたいと思います。