楢﨑 瑞の日記
まつりのあと
8月も中旬が過ぎ、暦の上では秋。
「ああ夏も終わりだなぁ…」と甲子園の決勝を見ながらしみじみ感じています。
振り返るのに時間がかかりましたが、2015年の「夏」も熱かった。
「夏」というのは高校野球のことですね。
ことしは開幕戦にはじまり、決勝戦まで7試合を実況させていただきました。
1回戦とか決勝戦だとかに関係なく、本当にすべての試合が「熱かった」。
すべての選手に、それぞれの思いとストーリーがあって。
プレーの描写はもちろんですが、
その思いやストーリーを少しでも伝えられたら…と思いながら実況席に座っていました。
「10年、20年後にこの試合の録画を見たとき、自分の青春を誇ってくれるような実況を」
その思いで伝え続けた7試合。
「高校野球の実況がしたい!」と故郷を飛び出した1年半前。
まさか自分が決勝戦の実況をしているとは思いませんでした。
高校球児としての最後の夏が終わった11年前。
「高校野球の実況がしたい」という思いを持ったまま、違う仕事に就いた5年前。
そして決勝の実況席に座らせていただいた今。
「幸せだなぁ」と、放送開始前にじーんとしていたのは内緒です。
その事情を知っている解説者の方が、小さな小さな声で、
「頑張ったな」と一言。
目頭の奥と鼻の奥がツーンとしたのは言うまでもありません。
でも、それもこれも、すべては高校野球のおかげ。
高校野球に携わるすべての方々、そして球児たち。
自分の実況が、すこしでも、皆さんの思い出に彩りを添えることができていたら幸せです。
本当に「ありがとう」。
また、来年の夏、お会いしましょう!!