楢﨑 瑞の日記
寅年生まれのきみたちに
開幕まで、1か月をきりました。
夏の高校野球山口大会は15日にいよいよ開幕です。
yabのアナウンサー陣も、実況準備でにわかにバタバタしております。
そんな中、今年は少しだけ特別な思いで大会に臨む男がひとり…
今回の高校野球のチーフディレクターの竹本くんです。
ボーダーシャツから忙しさがにじみ出ています。たぶん。
1986(昭和61)年生まれ、yabでも数少ない同い年の竹本ディレクター。
実は彼もまた、元・高校球児。
しかも、あの名門・宇部商業の出身なのです。
「高校野球のチーフディレクターになる未来は…さすがに12年前には想像しなかったなぁ…」
中継の準備や現場での仕切りのほかにも、予算の管理から人繰りなどなど…
膨大な仕事量をこなしながら、感慨深げに話す彼。
私も彼も、12年前の夏は、球児として「最後の夏」を戦っていました。
高校野球の実況とディレクター。まさか12年後にそんな仕事をしているとは夢にも思いませんでした。
「気づけば30歳になるんだねぇ…」
毎年夏になると、その年の高校3年生との年齢差を感じていましたが、
ことしの3年生は12歳差、ついに干支が同じ球児たちが「最後の夏」に挑みます。
もちろん、毎年全力で、同じ気持ちでやっているのですが…
「12年か…」と、
なんとなく、ノスタルジーというか、また少しこれまでとは違う、いろいろな思いがあるのも事実です。
「いろんなことを考えるけど、しっかり、いいものを作らないとね!」とは竹本ディレクター。
先日の抽選会のエンディングで、私は「願わくば、後悔のない夏を」と言いました。
ただ、
「後悔のない夏など、あるはずがない」
それを誰よりも知りつつ、それでも願わずにはいられない。そんな寅年生まれの私たちは、
せめて実況で、せめて中継で、
暑さと熱さに包まれて刻まれるであろう、最後の夏の記憶に彩りを添えたいと思っています。
「最後まで全力で」
がんばれ、球児たち。
寅年の君たちにエールを。
竹本ディレクター「あれ…でも、早生まれの子たちは寅年じゃないんだよねぇ…」
やめなさいよ。せっかくきれいにしめたのに。