楢﨑 瑞の日記
なつあと
第98回全国高等学校野球選手権山口大会は、高川学園の優勝で幕を閉じました。
高校野球の実況を担当して3年目。
決勝戦含め、これまでで最も多い7試合の実況を担当させていただきましたが、
どの試合も本当に印象深い、様々なドラマのあった試合でした。
内野手が全員「中学校まで外野手」だったチーム、
「谷間」と呼ばれた3年生が、下級生からレギュラーを奪い返したチーム、
「自分たちは弱い。普通のことをやっても勝てない」と、「勝つための方法」を追求し続けたチーム、
「春の忘れ物」を取りに行くために、最後の最後まで誇り高く戦い続けたチーム、
鉄腕エースと共に、延長14回を戦い抜いた「全員野球」のチーム、
「王座奪還」、そして名門の重圧を背負って戦い続けたチーム、
「下剋上」を合言葉に、新たな歴史を作ったチーム、
人一倍責任感の強いキャプテンが引っ張り、甲子園まであと一歩に迫ったチーム、
そして、
「歴史を変える」という言葉のもと、初の栄冠を勝ち取ったチーム。
全ての試合がキラキラ輝いていたように感じます。
色んな思いが溢れすぎて、気軽に文章では書けません…。
勝敗、点差、内容、そしてメンバー、メンバー外に関係なく、
この夏の舞台に立つまでに過ごしてきた日々に、その努力に、
この場を借りて、
ただただ、敬意と感謝を伝えたいと思います。
選手やマネージャー、保護者、関係者の皆様の思いに少しでも寄り添えた実況ができたのか…
些か不安ですし、個人としてはまだまだ課題の多い夏でした。
ただ、皆様の姿を見て、改めて自分が成すべきことを強く感じました。
もっともっと実況が上手くなりたい。もっと成長したいと。
山口大会に関わった、すべての皆様。
ただただ、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
そして、山口代表として甲子園で戦った高川学園の皆さん。
本当にお疲れ様でした。1回戦から優勝の瞬間まで実況させてくれてありがとう。
甲子園での戦いも堂々たるもので、とても初出場とは思えませんでした。
優勝候補を相手に見せた「高川野球」、何故か私が誇らしい思いでした。
山口大会前に特集を作らせてもらった、応援団長の福田航平君からは
「最後まで最高の応援が出来て良かったです。最高の夏の思い出です」と連絡をもらいました。
プレーだけじゃなく、アルプスの応援も本当に大きくて、カッコよかったよ。本当にお疲れ様。
このコラムを書いているうちに、甲子園は2回戦に入りました。
ますます熱くなる戦いを横目に、ちょっと寂しさも感じます。
ああ、今年の夏も終わってしまったんだな…と。
ただ、すでに各校、新チームが始動していて、
次の夏に向けた戦いは、もう始まっています。
いかん、寂しいとか言っている場合じゃなかった。
また次の夏に向けて、我々アナウンサーもしっかり取材せねば!
今年の球児にありがとう。
来年の球児に「よろしくね」
また、来年の夏舞台でお会いしましょう!