田中 亨の日記
専門用語
この思いをあの子にどう伝えたらいいんだろう・・・
そんなふうにドキドキした中学生時代、今では懐かしい~
想いを伝えた結果は・・・はい、お察しください。
アナウンサーとして言葉で情報や思いを伝える仕事をしていますが、悩むことが多いです。
私の担当は主にスポーツ!
よく悩むのが、各競技の専門用語の扱い方です。
最近悩んだ言葉は、「インターセプト」
インターセプト:サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどの球技で相手のパスを中間で奪うこと。
前回のコラムで書いた女子ラグビー(詳しくはこちら!)
4月末、東京に大会の取材に行きました。
長門市の7人制女子ラグビーチーム ながとブルーエンジェルスは、
12チーム中8位で今シーズン初戦はほろ苦い結果となりました。
試合が終わり、原稿を書いているときにインターセプトという言葉にぶつかりました。
相手のパスを奪って、ながとブルーエンジェルスの選手がトライを決めた場面。
プレーの流れを説明するうえで、インターセプトという言葉を使えば、簡単に原稿は書けたのですが、
「俺はサッカーをしていたからわかるけど、視聴者にインターセプトの意味は伝わるだろうか?」と考えました。
そこで、私は「パスカット」という言葉を選びました。
しかし、これが落とし穴でした。
パスカット=相手のパスを中間で奪うこと=インターセプト
だと思っていたのですが、実はラグビーでは違うようです。
パスカットには「相手のパスをキャッチせずに叩き落とす」という意味が含まれるとのこと。
これに対して、インターセプトは「相手のパスをキャッチして奪う」という意味合いだということを知りました。
例えば・・・・
相手がトライできそうな場面でパスカットすれば、ラグビーでは故意にボールを叩き落としたとして反則。
う~ん・・・ラグビー経験のない私には、ルールと専門用語を理解するのが難しい・・・
でも、新鮮!
八谷アナと専門用語の使い方を相談し、
「最近ではサッカーの普及に伴って知られるようになったのではないか」ということで、
放送ではインターセプトという言葉を使いました。
「インターセプトじゃ、分からないよ!」という方、すみません!
もっといい表現ができないか模索します。
まじめな文章になってしまいましたが、アナウンサーはこんなことを考えながら日々放送に臨んでいます。
スポーツの魅力をより分かりやすくお伝えするために、言葉を磨き続けたいと思います!
さ~て、技打ち(技術スタッフの打ち合せ)の間に、
あす放送の完パケV(テロップやナレーション、BGMなどを事前に入れてあるVTR)をナレ原(ナレーション用の原稿)と
照らし合わせて確認してと・・・はい、そろそろやめます。