楢﨑 瑞の日記

ここは わたしのうまれたところ

3月20日の「どき生らいぶ」でもお伝えしましたが、
番組のエンディングで流れている、
「みんなのふるさと」の作詞者である、国兼由美子さんが逝去されました。

県民愛唱歌として40年以上親しまれてきた「みんなのふるさと」
どき生てれび時代から毎週、ふるさとの風景と共にこの曲をご紹介してきました。


国兼さんが書いた歌詞は
シンプルで、美しい言葉が優しく並んでいて、
山口という「ふるさと」の素晴らしさをしっかりと教えてくれています。


今回の訃報に際して、
改めてその歌詞をじっくりなぞって気づいたことがあります。


錦帯橋、瑠璃光寺、防府天満宮、秋吉台など…
山口という「ふるさと」をイメージさせるような固有名詞が、「山口」以外、出てこないのです。


特定地域を表す歌、まして県民愛唱歌として公募された歌詞ですから、
その地域を象徴するような固有名詞が出てくるのが一般的かと思うのですが、
この歌詞の中にはそれがありません。


それでも、
シンプルな言葉の並ぶ、その歌詞ひとつひとつのなかに、
山口の景色を思い出させてくれる表現が多くあります。


意図してのことなのかどうか、
その部分にどんな思いをこめたのか、
今となっては確かめるすべはありません。


ただ、以前、番組にご出演頂いた際、
「ふるさとを思い、優しい気持ちになってもらえたら」と
作詞当時のことを振り返っておられたように、


国兼さんの言葉選びひとつひとつに、「ふるさと」への愛情と、
変らない優しさを、改めてこの歌詞から感じました。


国兼さんの思いと、遺してくださった歌詞を大切にしながら、
改めてこの山口という場所と向き合っていきたいと、今、強く感じています。

 

 

謹んで、ご冥福をお祈りいたします。