楢﨑 瑞の日記

これからも。

ご挨拶が遅くなりましたが、
私、楢崎瑞は、3月25日の「どき生らいぶ」の出演を最後に、yabを退職いたします。

 

 


「アナウンサーになりたい」


幼いころ、ラジオのプロ野球実況を聞いて、ぼんやりと見えていた夢。

小さなころ描いた夢が、心の奥に残ったままでいた社会人4年目、
「未経験でも応募可能」と書かれたyabの求人を見た所から、私の人生は大きく変わりました。

アナウンススクールにも行ったことがない、基礎も基本もないところからのスタートでしたが、
多くの優しい仲間に恵まれ、念願の高校野球の実況から始まり、
ニュースキャスター、情報番組のMCと、夢のように幸せな日々を過ごしました。

そして、サッカーとレノファ山口に出会い、
Jリーグの実況という仕事にもチャレンジする機会を頂きました。
「10年前の自分に言っても、信じないだろうな」と思うようなことばかり経験させて頂けたのも、
ひとえに、優しい仲間たちと、番組を見てくださる皆様のおかげです。


穏やかな気候と、そこに住む人たちの温かい人柄。
少し外を歩けば、めぐり合う歴史の街と、美しい日本海、穏やかな瀬戸内海。

語りつくせないほどの魅力であふれる山口という街が、本当に大好きになりました。


このままずっと山口で。何度もそう思いました。


一方で、多くのことを経験させていただくうちに、
自分が積み上げてきたものが、どんなふうに見えているのかを考えるようになりました。

そこから、もっともっと自分の仕事を深めたい、
新しいことに挑戦する環境に身を置きたいという思いがあったのも事実です。

                      
長い時間、悩み抜いての結論でしたが、最後は自分で決めました。

正直に言うと、不安もたくさんあります。

ただ、yabでの9年半で皆様から頂いた優しさを忘れることなく、
しっかりと前を向いて、この先の道を楽しみながら進みたいと思います。


3月26日。
私にとって最後となるレノファ山口のホーム戦。

「最後に、一緒に写真を撮ろう」

そう呼びかけてくださった方に呼ばれるままに向かったスタジアムの正面に、
多くのサポーターの方が集まってくださいました。

 

「寂しくなるね」
「レノファのこと、これからも応援してね」
「新しい場所でも頑張って。たまには山口にも帰ってきてね」

温かい言葉とお気持ちを、たくさん頂きました。

なにより、
「楢崎さんのおかげでレノファが好きになりました」
という言葉を頂いたとき、
大切な仲間たちと長年やってきたことが、間違いではなかったのだと感じました。

本当に本当に、ありがとうございます。


高校野球の実況に憧れて始まった山口での生活。
多くの取材や放送、スポーツを通じて、温かい視聴者の皆様との出会いがありました。


山口でアナウンサーになれてよかった。
山口で暮らせてよかった。

心から、そう思っています。

これからも、山口のことが大好きです。
これからも、私は胸を張って「山口県でアナウンサーになりました」と言い続けたいと思います。

9年半、本当にありがとうございました。
また、必ずどこかで。

 

 

楢崎 瑞