番組審議会とは
放送番組審議会は、放送のもつ公共的使命、放送番組の適正を審査し、番組向上を図ろうという機関です。
yabの放送番組審議会は、県内在住の7名の皆さんで構成され8月と12月をのぞき、毎月1回の定例会として行われています。
委員長
吉本秀子(山口県立大学国際文化学部 教授)
副委員長
矢野道代(矢野健康体操研究会会長)
委員
藤田敏彦(富士商株式会社 会長兼社長)酒田義矢(ユーピーアール株式会社 社長)
後田竜衛(朝日新聞山口総局長)
石田晋作(山口新聞山口支社 支社長)
池田博之(山口県総合企画部次長)
第283回 放送番組審議会
概要
開催年月日 | 2021年11月30日(火) |
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開催場所 | 山口朝日放送本社 3階 役員会議室 |
出席委員名 | 吉本秀子委員長 矢野道代副委員長 酒田義矢委員 後田竜衛委員 石田晋作委員 池田博之委員 |
会社側出席者 | 代表取締役社長 天野尚彦 常務取締役編成業務戦略局担当・報道制作局担当 編成業務戦略局長 番組審議会事務局長 関山吉宣 報道制作局長 数井英司 編成業務戦略局編成部長 渡辺正樹 報道制作センターチーフプロデューサー 高橋 賢 |
議事録
課題番組の「回天と100人の棺桶」について意見交換が行われ、おおむね次のような意見が出された。
・非常に優れたドキュメンタリー作品で、戦争中の写真などにも対応し、非常に立体的な番組構成だと思った。
・重く凄惨なエピソードを過剰演出という感じを出さず、事実が持つ説得力を最大限に引き出す効果があったと思いながら拝見した。
・中村さんと清積さんの2人の強い結びつき。同じ潜水艦に乗って戦死するとすれば、同じ命日になるんだという運命共同体みたいな命の、もう一つの命、分身みたいな、そういう感覚なのかと思いながら見た。
・戦争を知らない世代だとか子供たちに、戦争というのはどういうものなのかを感じてもらえる要素がたくさんあった。
・正常な判断ができない戦争をしていたのかということが改めて分かる、そういう番組だと思った。
・戦後生まれで戦争を知らない者が見ると、番組を通じて本当に戦争というのはしてはいけないと感じる番組だった。
・回天を搭載した潜水艦という存在は意外と盲点で、その潜水艦の様子というのが詳細に分かったというところは良かった。
・二人の話が当時の思い出だけでなく、冷静に当時の戦争というものに対して振り返っていらっしゃったところが印象的だった。
・中村さんと清積さんと回天の当時亡くなった小林さんの遺族の方が3人で話し合うシーンが印象に残った。
・活字だけ読んでいると分からない何気ないシーンというのはやはりドキュメンタリー映像の力だと感じた。
といった意見が出された。その一方で
・「回天と100人の棺桶」とタイトルが重苦しく、視聴を先延ばししてしまうような番組だった。
・今まで拝見してきた番組の中でこれほど番組内容とCMに違和感を感じた番組はなかった。
・回天それから潜水艦の乗組員で命を落とした人達、生き残った人達の罪悪感というものが清積さんと中村さんの言葉で出てくるが、言葉にできないことがまだあったんじゃないかと感じた。
・見ていて番組として何を一番言いたいのか、最後まで分からなかった。
・番組名と内容が一致しないという違和感があった。
・字幕とコメントが一致していないので、言った言葉を正しく表示してほしい。
・エンドロールで番組のテロップが流れて終わったと思ったらまだインタビューが続いていた。エンドロールは最後で良いのではないかと思った。
・若者の心に届くような番組作りは難しいが、続編を作る時は、若者にどうすれば分かりやすく、そして感じてもらえるのかを意識し、そこに力点をおいて今後の制作に活かしてほしいと思った。
・全体として難しすぎたというか、構成がシンプルな方が見やすかったのではないかというのが一番の感想。
・歴史をやる場合には時系列の整理はシンプルな方が良い。鉄板の構成のほうが分かりやすいと思った。
・使用された資料をどこから持ってきたのか、厳密にクレジットがあった方が良かった。
という意見もあった。
次回開催日は、2022年1月25日(火)です。