番組審議会とは
放送番組審議会は、放送のもつ公共的使命、放送番組の適正を審査し、番組向上を図ろうという機関です。
yabの放送番組審議会は、県内在住の8名の皆さんで構成され8月と12月をのぞき、毎月1回の定例会として行われています。
委員長
福田百合子 (中原中也記念館名誉館長、山口県立大学名誉教授)
副委員長
佐藤國憲 (防府商工会議所顧問)
委員
藤田敏彦(富士商株式会社 会長)
矢野道代(矢野健康体操研究会会長)
庫本 正(秋吉台科学博物館名誉館長)
吉本秀子(山口県立大学国際文化学部 准教授)
守田正史(山口県総合企画部次長)
稲井良介(朝日新聞山口総局長)
第203回 放送番組審議会
概要
開催年月日 | 2013年11月26日(火) |
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開催場所 | 山口朝日放送本社 役員会議室 |
出席委員名 | 福田百合子委員長、佐藤國憲副委員長、藤田敏彦委員、矢野道代委員 |
会社側出席者 | 代表取締役社長 渡辺興二郎、常務取締役編成局長 岡田伸之、 |
議事録
課題番組である
「テレビ朝日系列中四国ブロックネット特別番組 谷原章介が迫る秀吉が愛した武将茶人 ~上田宗箇流400年のウツクシキ~ 」について審議が行われ、おおむね次のような意見が出されました。
- 400年という長い歴史を縦軸に、現在の上田宗箇流を横軸として交え、時間をかけて丁寧に、そして多面的・重層的に作られたすばらしい番組だと思う。
- 武将と茶人という異質なものが融合して、非常に個性豊かで独特な茶道の歴史を作ったということがよく分かり、大変面白かった。
- 血脈によって家業を継ぐということの重さ、特に茶の世界において伝統的な作法を継いでいくということの重さが、55分の番組の中によく表れていた。
- 上田宗箇流というテーマは、この地方でなければ誰も取り上げることがなかった大変良い題材で、また非常に興味の持てるものであった。
- 映像、ナレーション、音楽どれも良かったが、中でも16代目自らが語る言葉が良かった。言葉の重みというものを感じながら見ることができた。
- 伝統文化が軽んじられている時代に、親子二代が様々な葛藤を通じて伝統を継承していくというテーマを取り上げ、それを丁寧に仕上げた大変いい作品だった。
- 17代目がダンサーをやめて茶道の家元になろうと決めた心境の変化についての掘り下げが物足りなかった。彼にとっての一大転機がなぜ訪れたのかを、もっと深く知りたいと思った。
- 「ウツクシキ」という言葉が大きなテーマになっていたが、この意味を理解するのはたいへん難しいと思う。「ウツクシキ」の意味をもう一歩踏み込んで掘り下げたら、もっと面白かったのではないか。
- 中四国ブロックで一緒にやることの狙いと意味をもう一度考え直してみる必要があるのではないかと思った。地域ごとに単独で丁寧に作る作品はたいへん面白いと思うが、55分番組としては少し視点を変えてみてもいいのではないか。
- 番組の構成に共感できなかった。もう少し視聴者の理解をいざなうような分かりやすいいざない方を工夫して欲しかった。
- 若宗匠の行動力には感心したが、彼の言葉が軽いと思った。「ウツクシキ」の意味を一言で「バランス」だと言ったのには、少しがっかりした。
- タイトルからは戦国時代の上田宗箇が主人公のように思われたが、実際には現在の17代目のほうが時間的に多く登場し、どちらが主人公なのか分からないような作りになっていた。
- 「現代の武将茶人の野望に迫る」というキャッチフレーズが使われていたが、「野望」という言葉の意味合いがはっきりせず、言葉が上滑りしているような印象を受けた。
次回開催日は2014年 1月28日です。(12月は休会)