番組審議会とは
放送番組審議会は、放送のもつ公共的使命、放送番組の適正を審査し、番組向上を図ろうという機関です。
yabの放送番組審議会は、県内在住の7名の皆さんで構成され8月と12月をのぞき、毎月1回の定例会として行われています。
委員長
福田百合子 (中原中也記念館名誉館長、山口県立大学名誉教授)
副委員長
佐藤國憲 (防府商工会議所顧問)
委員
藤田敏彦(富士商株式会社 会長)
矢野道代(矢野健康体操研究会会長)
吉本秀子(山口県立大学国際文化学部 准教授)
稲井良介(朝日新聞山口総局長)
西生公一(山口県総合企画部次長)
第218回 放送番組審議会
概要
開催年月日 | 2015年05月26日(火) |
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開催場所 | 山口朝日放送本社 役員会議室 |
出席委員名 | 佐藤國憲副委員長、矢野道代委員、吉本秀子委員 |
会社側出席者 | 代表取締役社長 渡辺興二郎、常務取締役 岡田伸之、 |
議事録
課題番組である「にほん風景物語 国木田独歩 青春の瀬戸内を巡る ~我が心の故郷 柳井路~」について審議が行われました。
- 柳井、平生、田布施辺りの、のどかな風景や、国木田独歩が散策したであろう小径の情景など、たっぷりと豊かに描写されていて、映像をケチらないで映したという印象が強く残った。
- 村上祐子アナウンサーのナレーションは、終始一貫してリズムを崩さず、とてもよかっと思う。
- 単純な観光地PR番組よりも、この作品のように、その土地の歴史を踏まえて、ゆかりの著名作家の生い立ちを蘇らせて見せたり、作品に登場する舞台を巡ったりしたほうが、より視聴者の旅心をかき立てて、観光地PRになるのではないかと思う。
- 案内人の高橋源一郎さんは、気負わず、自然体で落ち着きがあって、たいへん親しみの持てる感じがした。
- 小説を読んでいない人にとっては、小説の文章が出て、ナレーションが入っても、情景が浮かんでこない。独歩は、どんなふうに柳井と関わっていったのか、再現ドラマを使うなどして、もう少し小説を浮き上がらせてほしかった。
- 国木田独歩の青春と瀬戸内というテーマだったと思うが、そのテーマを再構成する力が少し弱かったのではないかと思う。
- 時系列が複雑すぎると思う。もう少し整理して、もっと単純な時系列にしないと、万人が理解して、よかったという作品にならないのではないかと思う。
- 独歩の言葉や、小説の中の印象的なフレーズを取り出して紹介していたが、古い文体は、ある程度現代的に噛み砕いた形にしないと、今の人には内容が伝わりにくいと思う。
- 独歩の父親が司法省の役人だったことで、転勤が多くて各地を転々としたのだと思う。独歩の人生が父親の職業とも深く関わっていたということを、ナレーションの使い方などで効果的に入れられたのではないかと思う。
- 最近、番組が「サウンドバイツ」になっている傾向があると思う。一つの言葉を愚直に読み解くといった、読み取りが不十分になっているように感じる。
次回開催日は2015年6月30日です。