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#165 芸術の秋!アール・ブリュットの魅力を感じてください!

みなさんは「アール・ブリュット」という言葉をご存じでしょうか?
フランス語で「生(き)の芸術」と訳され、芸術教育や流行などにとらわれず、
独自の発想で制作した作品を指す言葉です。
今回は、山口ゆめ花博で開催される「アール・ブリュット展」の魅力をご紹介します。

作品の準備を中心となって行なっているのは、NPO法人はれたりくもったりのアラオ多枝子さんです。
『山口ゆめ花博』会場内で開催する展覧会には、山口県内も含め、全国から14人の作家の作品を展示します。
アール・ブリュットという言葉を聞き慣れない方もいらっしゃると思いますが、
フランス語でアールは「芸術」、「ブリュット」はワインなどによく使われていて、
「加工されていない」といった意味になります。
みなさんが習ってきたような「絵を描く方法」やこれまでの美術の歴史などにとらわれず、
独自の発想から生まれた美術を指します。ですので、絵や陶芸だけではなく、
思いもよらない素材を使って表現される方もおられます。

山口県在住の西畑泰男(にしはたやすお)さんの作品は、
身近にあるチラシなどの紙を使い絵の周囲を切り取るなど、彼独自の作風があります。

また山口県在住の用殿卓哉(ようどのたくや)さんの陶芸作品は以前制作されたものですが、
展覧会に出展するのは初めてだそうです。
彼は陶芸用の粘土を積み上げたい一心で作り、こんな不思議な作品が生まれました。

アール・ブリュット作品は、既成概念にとらわれない美術ということで、
そこには知的・精神障害のある方の作品も多く含まれます。
この展覧会では、障害の有る無しに関わらず、その人ひとりを知ることができる内容にしたいと思っています。
人にはそれぞれに違う価値観や生き方があり、それは人の数だけ存在します。
14人の全く違う世界の捉え方を感じてもらえたら幸いです。
『2018アール・ブリュット展in山口ゆめ花博 〜迷いのない風景〜』は、来月1日から3日まで、
山口きらら博記念公園の多目的ドーム内セミナールーム1・2で開催します。
芸術性の高いアール・ブリュット作品を鑑賞できる絶好の機会ですので、
ぜひ山口ゆめ花博と一緒にお楽しみください。