イキイキ!山口

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#366『認知症は「早期発見・早期対応」が大切です』

      

認知症は、早期に発見して適切に対応することで、進行を緩やかにしたり、
その後の生活を自分らしく組み立てることができます。
今回のイキイキ!山口では、
認知症について気軽に相談できるオレンジドクター制度や、
若年性認知症支援相談窓口の取り組みをご紹介します。

認知症疾患医療センターのひとつ、宇部市にある県立こころの医療センターで、
認知症の診療をされている兼行院長にお話をお伺いします。
まず県内の認知症患者の現状について教えてください。

「山口県の高齢化率は35%を超え、令和7年には、県内で約9万人、
つまり65歳以上の方の5人に1人が認知症を抱えると推計されています。
また65歳未満で発症した「若年性認知症」の方は、
県内に400人以上おられると推計されています。」

認知症を早期に発見するには、どのような症状に気を付ければよいのでしょうか。

「初期症状として、同じことを何度も聞くなどの物忘れ、
日常の家事などの段取りが悪くなり失敗が増える、
生活上の意欲・関心が減るなどがあります。
認知症の7割を占めるアルツハイマー型認知症は徐々に進行する病気ですが、
早期に発見し、生活習慣の改善や薬物療法などで適切に対応することで、
進行を遅らせたり、その後の生活を自分らしく組み立てる余裕ができます。
また、約1年半前から、早期のアルツハイマー病に対する点滴の治療薬が登場しています。」

もし身近な人や自分自身が認知症ではないかと気になっている場合や、
治療に関心がある場合は、どこに相談すればよいのでしょうか?

「かかりつけ医や「オレンジドクター」にご相談ください。
オレンジドクターは、県内で、もの忘れや認知症に関する相談支援を行う医師のことで、
現在、県内に292人の医師が登録されています。」

また県立こころの医療センターには、若年性認知症支援相談窓口も設置されています。
若年性認知症には、どのような特徴があるのでしょうか。

「若年性認知症は、発症時期に、仕事でミスが重なったり、
家事が億劫になったりといった症状がありますが、
認知症が原因だと思わず、受診が遅れることが多くあります。
私たち若年性認知症支援コーディネーターが、ご本人やご家族、
また企業や地域の医療福祉関係者からの相談をお受けしていますので、
ぜひお気軽にお問い合わせください。」

山口県 若年性認知症支援相談窓口
(山口県立こころの医療センター内)
TEL:0836-58-2212(月~金曜 午前9時~午後5時)