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2017年2月3日 #110 古代ローマが山口へ〜世界遺産 ポンペイの壁画展〜
2017年2月3日 #110 古代ローマが山口へ〜世界遺産 ポンペイの壁画展〜
2017年2月3日 #110 古代ローマが山口へ〜世界遺産 ポンペイの壁画展〜
「世界で最も有名な世界遺産」「古代のタイムカプセル」などと評される古代ローマの都市、ポンペイの遺跡。
そこから見つかった貴重な壁画の数々が県立美術館にやってきました。
ポンペイは、イタリア南部、ナポリの近くにあった古代の都市で地中海貿易の拠点や古代ローマ人に人気の保養地として栄えていました。
しかし、今からおよそ2000年前、火山の噴火により街全体が火山灰で埋めつくされてしまいました。
その後、18世紀に地下数メートルの所から、その街並み全体がほぼ当時のまま見つかりました。
今回展示された作品は、当時の神殿や、人々の邸宅に描かれていた壁画をそのまま切り出したものです。
今回の展覧会は、全国でも5カ所でしか開かれない貴重な機会です。
日本の弥生時代に当たるおよそ2000年も昔に建物の壁に描かれた絵画は、私たちに古代ローマ人の美意識や描写技術を伝えてくれます。
展示のうち、「赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス」という作品は、ポンペイ同様、火山の噴火で埋もれたエルコラーノという街にあった神殿の壁画です。
英雄・ヘラクレスが、雌鹿に育てられていた自分の息子・テレフォスを見つける神話の場面を描いたもので、日本初公開となる作品です。
一方、商店の入り口に張られていた選挙ポスターがそのまま残された壁画も。
多くの人が普通に暮らしていた街が、そのままの形で一瞬にして灰に覆われたことが分かります。
世界遺産ポンペイの壁画展は、山口県立美術館で3月26日まで開かれます。
期間中、ポンペイの壁画に関するギャラリートークや、ポンペイの歴史を解説する記念講演会などさまざまなイベントも行われます。
古代ローマの美術だけでなく当時の歴史や神話の世界も堪能することができます。
皆さんお見逃しなく。
★山口県立美術館