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2017年7月24日 #124 日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」
2017年7月24日 #124 日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」
#124 日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」
関門海峡を挟んで、古くから交通の要衝として発展してきた、下関市と北九州市・門司。
明治時代になると、国際港湾都市に指定され、重厚な近代建築物が次々と建てられました。
そんな二つの市の歴史的遺産が、今年、「日本遺産」に認定されました。
今回は、その資産の一部をご紹介します。
日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化や伝統を語る「ストーリー」を、文化庁が認定するものです。
今回、日本が近代国家建設に向けて躍動した時代のレトロな建造物群など、関門地域の42件の文化財を「関門“ノスタルジック”海峡」というストーリーにまとめ、日本遺産の認定を受けました。
関門海峡から程近い場所にあるレンガ作りの建物、国の重要文化財に指定されている、旧下関英国領事館です。
大規模な保存修理工事を終えて、3年前にリニューアルオープンしました。
重厚なレンガ造りが特徴で、現在は、唐戸エリアの観光の拠点施設やギャラリー、2階はイギリス風パブとして活用されています。
その近くにある「下関南部町(なべちょう)郵便局」の建物は、平成13年に登録文化財になりました。
明治時代から117年使われ続けている郵便局で、現役の郵便局舎としては国内最古のものです。
また、旧逓信省下関郵便局電話課庁舎は、大正13年に逓信省という国の役所が、電話に関する事業を行うために建てました。
現在では下関市の近代先人顕彰館、田中絹代ぶんか館として活用されています。
文化財は、このように、さまざまな活用が可能です。
このほか、鉄道関係では、関門鉄道トンネルと、下関駅で使われていた振鈴(しんれい)が資産になっています。
下関市と北九州市はトンネルの開通によって、陸路でつながりました。駅とトンネルは、関門地域の近代化に欠かせない場所と言えます。
皆さんも、日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」を訪れ、映画のワンシーンのようなノスタルジックな風景を堪能してみませんか。