のJチャンやまぐち
やまぐちの底力 安全・安心な炭を極める~共同産業~
窯から取り出された棒状の塊-。
焼けて、真っ赤になっているのは、焼肉店などでよく見かける「炭」です。
山口市下小鯖に工場を構える「共同産業」は全国的にも数少ない“オガ炭”と呼ばれる炭を作る会社です。
原料となるのは、丸太を柱や板に加工する際に出るオガ屑、由来が確認できるものだけを仕入れています。
「炭は一つの食材」がモットーのこの会社では、オガ屑のことを「オガ“粉”」と表現しています。
異物を取り除いて乾燥させたオガ粉は続く圧縮工程で竹輪状の塊に整形されます。
木の持つリグニンという成分が熱を加えることで固まる作用を持っているのでこのような棒状にできるそうです。
この状態は、薪の代わりに使われるオガライトと呼ばれる燃料。
戦後から高度成長期には風呂を沸かす燃料などとして大量に使われていましたが、住宅環境などの変化で需要は急速に減ってしまいました。
業績が低迷するなか、現在は会長を務める先代の社長が取り組んだのが、オガ炭の製造です。
業界最後発での参入でしたが、ノウハウを独自に会得し、高品質の炭を作ることができるようになりました。
炭焼きの技術を確立した先代から経営を受継いだ山路 裕之社長。
食材としての炭の安全・安心を前面に打ち出し、味にこだわる焼き鳥店や焼き肉店との直接取引に活路を見い出しました。
ユーザーへの直売という新たな味付けで、会社の維持・発展を目指しています。
◆問い合わせ
★共同産業
■HP:http://www.kyodo-sangyo.jp/
■電話:083-927-0149