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やまぐちの底力  シマヤ

和風だしを家庭で簡単に作れる“だしの素”
今年、販売開始から55周年を迎えました。

製造しているのは周南市の調味料メーカー「シマヤ」。
シマヤは、もともとみそ造りの会社として1890年に創業。
「だしの素」を生んだきっかけは、インスタントみそ汁の開発でした。

1960年代前半、みその需要が減少していた中、
シマヤはインスタントみそ汁を発売しました。
しかし、当時の包装技術が未熟だったため、
中身が湿気に耐えられず、返品の山となってしまいました。

そこで、みそ と だしを分離。
だしの部分を「だしの素」として1964年に発売したのです。
粉末だしを販売したのは、シマヤが初めてでした。

だしの素はシマヤ新地工場で生産されています。

工場では、カツオの粉末や塩などをブレンドしたものを
1分間に1380袋の速さで小袋に詰めています。

だしの素の1年間の出荷量は約8000t。
これは、みそ汁約80億杯分にも上ります。

すっかり家庭に定着した「だしの素」ですが、
日本の人口減少に伴う需要の減少という課題に直面しています。

そこで、シマヤはだしの素55周年を機に特設サイトを開設。
フライドポテトにまぶしたり、料理の仕上げに使ったりと
粉末だしの可能性を広げる新たな使い方を提案しています。

また、日本食が海外に広がっているため、輸出にも力を入れています。
シマヤの昨年度の輸出売り上げは約3億5千万円。
全体の売り上げからみると約3%ですが、
6年前と比べると2倍以上に成長しています。

日本、そして世界の和食を支えるシマヤ。
「和して創る」を創業当初からの経営理念として掲げています。

原田道太社長は
「社員との和、地域社会との和、取り引き先との和を大事にしていきたい。
シマヤの商品を通じて和みの食卓を届けたい。」と話します。

■シマヤ
山口県周南市都町1-57
電話:0834-32-7771
HP:https://www.shimaya.co.jp/