のJチャンやまぐち
やまぐち未来人 「ブラインドマラソン女子 道下美里選手」
スポーツに仕事、趣味やボランティアなどの世界でキラリと輝く
山口県ゆかりの人を紹介します。
初回は、「ブラインドマラソン女子 道下美里選手」
新型コロナウイルスの世界的な拡大を受け
東京オリンピック・パラリンピックは
1年程度延期されることが決まりました。
決定の日からさかのぼること1週間・・・・
私たちは、道下美里選手を取材していました。
視覚障害のある人たちによる競技「ブラインドマラソン」で
東京パラリンピック出場が内定しています。
この時点では、まだ延期が決まっていません。
開催について不安はないか質問しました。
道下選手「目の前のやるべきことをやるということを日々繰り返している。
執着せずに淡々と日常を過ごしていこうと思っている。」
道下選手は下関市出身の43歳です。
この日は福岡市内の大濠公園で体幹トレーニング中。
練習中でも笑顔が絶えません。
道下選手「目が不自由になって
下向いてうつむいているような人生を送りたくないと思って、
最初は意識的に笑顔でいるようにした。
いまは自然体で笑顔が出ていると思う」
これまで順調にランナーとしてのキャリアを積んできた道下選手。
しかし去年、大きな壁にぶつかります。
12月に開催された「防府読売マラソン」。
自身が持つ世界記録更新を掛けて出場しましたが、
結果は2分半及びませんでした。
さっそく、練習メニューの見直しにとりかかります。
一般的にマラソン選手は大会に近づくと練習量を減らすといいます。
しかし、筋力が落ちやすいという自身の性質を考え、
逆に大会直前まで長距離の走り込みを行ったのです。
また再チャレンジの場として、
苦手意識のある別府大分毎日マラソンを選びました。
東京パラリンピック出場を見据え、
「自分の殻を打ち破りたい」という思いからです。
そして結果はーーー。
なんと世界記録を1分52秒も上回る2時間54分22秒の新記録。
4年前のリオパラリンピックでは銀メダル。悔し涙を流しました。
東京パラリンピックへの意気込みを語りました。
道下選手「嬉し涙に変えたい。最高の笑顔で迎えられるように
1日1日無駄のない日々を過ごしていきたいと思う。
そして金メダルをとりたい。」