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やまぐち未来人  グループホーム経営・オペラ歌手「内山望美さん」


山口市の声楽家、内山望美さんです。

宝塚歌劇団が好きな祖母の影響で歌に興味を持ったという内山さん。

広島にある音楽大学・大学院を卒業し
在学中に恩師の下でオペラ、そして舞台のことを一から学びました。

現在はオペラ公演の傍ら県内の小中学生に
歌のすばらしさを伝える活動もしています。

実は、内山さん違う一面も持っています。

美祢市美東町にある「グループホームのぞみ苑」
内山さんはこの施設の経営者でもあります。

ここでは認知症の高齢者が家庭に近い環境で
サポートを受けながら共同生活を送っています。

このグループホームは父、寛司さんが2007年にオープンさせ
同じころ当時25歳の内山さんは「若手の登竜門」として知られる
福岡県の「飯塚新人音楽コンクール」に出場し本選まで進んでいました。

声楽家を目指す娘の夢には反対だった父でしたが
コンクールの予選を突破すると
本選を見に来てくれると、内山さんと電話で約束しました。


しかし、コンクールの本選の日が
父、寛司さんの葬儀となりました。

内山さんは父親の内装会社や
オープンしたてのグループホームの仕事を引き継ぎました。

歌は封印。
しばらく音楽から離れる生活が続きました。

それから7年たった2014年。
グループホームが軌道にのったタイミングで
志半ばで欠場となってしまった飯塚のコンクールに
再度チャレンジすることを決めた内山さん。

年齢制限でラストチャンスとなる2016年、
34歳のとき見事1位に輝きました。

 

「グループホームのぞみ苑」を父親から引き継いで今年で14年になります。

現在はグループホームで歌唱教室をしています。

言葉を発せなくなった方が笑顔になったり
拍手をして手を握ってくれたりする瞬間は涙が出るほどうれしいという内山さん。

内山さんの夢は次世代の育成をしながら
地域に根差したグループホームを作ること。

そして
オペラ歌手として言葉の美しさを伝え
コンクールで優勝した時に歌った「夕鶴」を山口の舞台で全幕演じることです。

 

福祉の仕事とオペラ歌手、
2足のわらじで夢を追い続ける内山さん。

福祉と音楽をつなげて
その両方で一流となることを目指します。

【問い合わせ先】
住所:山口県美東町大田3838-1
電話:083-962-1789