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通りへ行こう 美祢市・伊佐地区~前編~

毎週水曜日のコーナー「通りへ行こう」。
県内にある様々な通りをぶらりと散策し、地域の魅力を紹介します。

今回は、美祢市伊佐地区の前編です。
伊佐地区は、中国道美祢IC周辺の地域で、
セメント工場の石灰石採掘場がある場所でも知られています。

スタートは、巨石がゴロゴロしている国の天然記念物、万倉の大岩郷。

約1億年前、地下で冷え固まったマグマが地表に露出した姿は圧巻でした。

次に訪れたのは、約3キロ離れたお寺、真言宗 桜山 南原寺。

山頂近くにあり、桜山総合公園を目印に行くと、辿り着きます。
和尚さんによると、聖徳太子が開基し、
創建約1400年の歴史があるといわれているそうです。
長い歴史の中で、いろんなご利益が授かるお寺と知られるようになり、
「ご利益の総合商社」という参拝者もいらっしゃるとのこと。
そこで、まず紹介してもらったのは「鳴る地蔵」。

約240年前に造られたそうで、頭をなでると低音の鈍い響きが聞えます。
その頭をなでた手で、体の気になる部分をさすると治癒されるという言い伝えがあるそう。
お地蔵さんの頭を見ると、少し濃く灰色がかっており、
多くの人が願いを込めて頭をなで、親しまれていたことがわかりました。
続いて、拝見したのは、雪舟がまな板に彫ったと伝えられる「真板鐘馗(まいたしょうき)像」。

江戸時代、天然痘が流行した時、疫病除けとされる鐘馗を紙に刷って、
参拝したことと同じご利益が授けられるようにしよう、となったそうです。
しかし、ご利益がなく、原因は鐘馗さんの霊験が強すぎるのでは、ということで
二つに割ったというお話があるようです。
しかも、毛利のお殿様も、この版画を求めたとか。
貴重な史料を拝見させてもらいました。

最後に、本堂から600メートル離れた、岩屋不動明王さんを案内してもらいました。

大きな岩の下に鎮座された、不動明王さん。
その岩近くには、悪いことをした人は、通り抜け出来ないと言われる
岩と岩が入り組んだ抜け穴を教えてもらいました。

試してみてはいかが?

◆南原寺
住所:美祢市伊佐町桜山    
電話:0837-53-1594