【山口】萩・むつみ地区 微弱地震が頻発

いま、萩市むつみ地区では、人が感じることができないくらい小さな地震が頻発しています。
専門家は、大きな地震につながるものではないが、今後の推移を注視していく必要があるとしています。

記者リポート
「こちらの萩市むつみ地区の一帯では、体で感じないくらいの小さな地震が先月から頻発しています」

地震は2月下旬から観測され始め、先月から頻度が増えています。
多いときは1日に数十回も観測されていて、きのうまでの合計はおよそ2000回にも上っています。

山口大学元教授(応用地質学) 金折裕司さん
「マグニチュード1程度という無感地震で、非常に小さい地震、そしてある範囲に固まって起きている。震源の深さが20kmから35kmという、かなり深いところで起きているのが特徴的」

応用地質学が専門で県内の地震に詳しい金折裕司さん。
地震の範囲が、かつての火山活動によってつくられた地域にあたることを指摘します。

金折裕司さん
「地下にはマグマの存在が推定できて、それが部分的に固まりになっている、いわゆるマグマだまりというのが推定できますね。存在が推定できます」
「マグマというのは非常に粘性が高いですから、移動も非常にゆっくりとした速度なんですね。そういうゆっくりとした速度であれば、かなり地震も規模も小さい。マグニチュード1程度ぐらいの地震の発生もそれで説明できるかなと思っています」

去年1月に起きた能登半島地震では発生の3年ほど前から群発地震が観測されていました。
金折さんは今回のむつみ地区の地震が能登半島の時のようなものではないとみています。

金折裕司さん
「マグニチュードが今回の地震は1程度と小さい。
能登半島地震(の群発地震)は有感地震で、さらに震度5くらいの大きな地震も頻発している」

また、今回の地震が能登半島での群発地震や活断層による地震よりも震源がかなり深く、地震のメカニズムもまったく違うと話します。

金折裕司さん
「やはりマグニチュードが小さくて深さが深いという、この2つを考えてみますと、今の現状では大きな地震につながる前兆とは思えないというか、見えないという風に考えています」

金折さんは、今後、体に感じるような地震が起こり始めたり、震源が浅くなっていくような傾向が見えてくるか、推移を注意深く見ていく必要があるとしています。

UPDATE:2025-04-25

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