【山口】150年の歴史に幕 山口市の商店街の老舗文具店が5月末で閉店へ
山口市の商店街にある老舗文具店が5月末で閉店します。明治8年の創業で実に150年。老舗がまた一つ、姿を消します。
中市商店街の一角にある文具店「オカザキ」。文房具に加え書道用品や画材も豊富に取り扱っています。従業員たちと店を切り盛りするのは、岡崎信子さん。79歳です。
【岡崎信子さん】
「5月末が決算なもんですから。従業員たちと、それまで頑張ってやってこうねということで共同作業みたいに。」
店の5代目社長だった弟の正さんが去年、病気で倒れ今年2月に亡くなりました。10年ほど前まで正さんを手伝っていた信子さんが急きょ戻ってくることになりました。ただ、その後を継ぐ人はもういません。5月から仕入れを止め、31日の閉店に向け在庫品のセールをしています。
オカザキの創業は1875年。明治8年で、今年はちょうど150年の節目でした。店の倉庫には大正時代の様子を描いた書物や古い看板が残っています。最盛期は高度経済成長期の1960年代ごろ。オフィスで使う机などが飛ぶように売れました。当時は近くに山口大学があり、学生も多く来店しました。そんな老舗を常連客が訪れていました。
【岡崎信子さん】
「もう本当に感謝、感謝だけです。ほんとにほんとにほんとに、感謝だけです。」
文具店や商店街をとりまく環境が移り変わっていくのを、店と信子さんは見てきました。
閉店まであと2週間です。
UPDATE:2025-05-19