【山口】長生炭鉱・遺族のDNAデータ提出

戦時中の水没事故で朝鮮半島出身者を含む183人が犠牲となった
宇部市の長生炭鉱。
遺骨を収容した市民団体は遺族のDNAデータを警察庁に提出しました。
「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」の共同代表、
井上洋子さんが手にするUSBメモリー。
=井上共同代表=
「遺族の皆様のDNAデータをとって発見された時に
遺骨の鑑定ができるようにしてきたもの」
中には犠牲者の遺族から提供されたDNAデータが入っています。
犠牲者の遺骨の収集と遺族への返還を目指す刻む会は8月の調査で
人骨4点を収容しました。
遺骨は警察に引き渡しDNA鑑定を待っている状態です。
刻む会は21日遺骨の身元の特定につなげるため
犠牲者29人の遺族のDNAデータを警察庁に提出しました。
今月15日に警察庁から山口県警を通じて刻む会にDNAデータを提供してほしいと依頼があったということです。
刻む会は早期のDNA鑑定の実施を要望しています。
しかし、21日の国との協議でまだDNA鑑定が行われていないことがわかりました。
=井上共同代表=
「私たちはあのご遺骨に申し訳ない(収容から)2カ月経っても
DNA鑑定すらしていただけていない83年間待っていたご遺骨ですよ。
やっと陽の目を見て」国からはDNA鑑定をいつ、どのような形で行うかなど
具体的なことは何も決まっていないと説明があったということです。
刻む会は12月中旬までにDNA鑑定を行うよう要請しました。
=井上共同代表=
「もし日本政府にDNA鑑定すら任せられない状況がこの先続くのであれば、
私たち自身が責任をもってDNA鑑定を韓国政府と
一緒になってやっていく方向性になることも辞さない」
井上さんは刻む会が独自にDNA鑑定を行う可能性もあることを国に伝えました。
刻む会は来年2月に大規模な遺骨収集調査を行うことにしています。

UPDATE:2025-10-22

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