2019年11月28日(木)山口・嘱託警察犬を目指す雑種犬タック

かつては殺処分寸前だった雑種犬のタック。警察犬を目指して訓練を積んでいます。
年に1度の警察犬を選ぶ審査会が山口市でありました。タックは3度目の挑戦です。
審査会で選ばれるのは嘱託警察犬です。一般の人が飼育や訓練をする犬で、審査に通れば来年1年間行方不明者の捜索や犯人の追跡など警察犬として働くことができます。
審査会に臨む犬の中に1匹の雑種犬がいました。名前はタック。3歳のオスです。
タックは生後5か月で殺処分される寸前でした。おびえたように人間を威嚇する姿をみて不憫に思った山口市の女性がタックを引き取りました。
訓練の過程でタックには「鋭い嗅覚」があることがわかり、才能を生かすために警察犬を目指すことになりました。
ただ、過去2回の審査会では本番で不安げな様子を見せてしまい不合格。今回が3回目の挑戦です。
☆末岡訓練士:「あれだけ喜んで出てたのにやっぱ本番はちがうねぇ…。今は怖がっていますけど今朝は変わりなく元気だったんで、あとは本番しっかりやってもらうだけかなと思います」
過去の審査会と同様に本番になると少しおびえた様子を見せてしまいます。
タックが出場したのは犯人の逃走経路を探る「足跡追求」部門です。正確なルートをたどりながら制限時間内に2つの遺留品を探し当てるのが目的です。
1つ目の遺留品は順調に見つけたタック。ただ、次第に集中力を欠いたようなしぐさを見せてしまいます。
2つ目の遺留品も苦戦しながらなんとか見つけました。しかし訓練士の末岡さんは途中のタックのしぐさが気にかかっていました。
☆末岡訓練士:「調子は悪くなかったんですけどこの調子です。完全に去年おととしの本番を思い出したって感じですね。
(Q結果はどうだと思いますか)見ての通りですね誰が見ても結果は厳しいかなと思います」
一方で競技の序盤は積極的な姿を見せるなど明るい兆しもあったようです。
☆末岡訓練士:「入りは(過去に比べ)一番良かったですね。積極的に集中してグイグイ引っ張るような感じで行けましたから。そこは非常に良かったと思います」
審査会の結果は来月上旬に発表される予定です。