11月30日 霜田新監督就任会見
11月30日に霜田新監督就任会見が行われましたので原文のまま紹介します。
11月30日 霜田新監督就任会見
11月30日 霜田新監督就任会見 ※原文ママ
会見者:霜田正浩 監督 河村孝 社長
※カッコ内の注釈はyabによる
河村社長
座ったままで申し訳ありません。本日は我々レノファのためにお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日…ここにいらっしゃる、霜田新監督のほうと契約にいたりましたので、本日このような形で皆さんにご報告させていただきます。以上です。
霜田監督
みなさんこんにちは。今、ご紹介いただきました霜田でございます。2018年、来年レノファの指揮を執ることになりました。声をかけて頂いた、河村社長、それから石原GM、クラブの関係者のみなさんに、こういうチャンスを与えて頂いて、とても感謝しています。
山口県のみなさんと、レノファのサポーターのみなさんと、期待に応えるべく、全力を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いします。以上です。
以下、メディア各社との質疑応答 ※赤字はyabによる質問
――社長と霜田監督に一点ずつお伺いしたいんですが、まず社長。人選をする中で、霜田さんにオファーをした理由というのを聞かせてください。
そして、霜田さんはそのオファーを引き受けようと思った決め手を聞かせてください。
河村社長
じゃあ私の方から宜しいですか。あのー…ずっとその、一年通していろんな案件のある中で、いろんな情報を得る形で、まぁ霜田さんのほうとは1年一緒にやったところもあるんですけども、えー…まぁみなさんもご存じのように、協会のトップで仕事をされていて、色んなものを持たれていると思っていましたし、思っていますし、我々に足りない、いま我々も一年ごとにこう、えーステップアップ、カテゴリをステップアップしてきた中で、昨年1年J2を経験して、よし今年2年目で色んなものを積み重ねていきたいときに、今年こういう降格ギリギリのところの戦いになってしまったと、皆さんも感じられていますように、強化部のところという部分が、手薄い状況にもなっているのは、これはあの、認めざるを得ませんところがあります。そのなかで、霜田さんのほうに監督をしていただくのと同時に、えー、そういったところも、あのー、霜田さんのほうから学ばさせて頂く中で、我々がチーム、私の方が就任した時に皆さんにお話しさせてもらったように、山口県出身の選手を育てていきたいと、そういう育成のところも含めて、えー、育成のスタッフの方にも、トップチームの現場の方に携わってもらうということを、霜田監、霜田さんの方からも、そういうことを踏まえて、えー、お力添え頂けるという部分で、あの、そういった細かい話もしながらですね、今回、このような契約になったというところでございます。
霜田監督
はい。いろんなところで、いろんな経験を積ませて頂きました。で、どこかのタイミングで自分で指揮を執り、監督として勝負をしたいというふうに常々思っていましたので、そのタイミングで河村社長のほうから、声をかけていただいて、その仕事の内容が、いまおっしゃられたように、トップチームの監督と、それからこのクラブの土台作り、基盤づくりというところもぜひ手伝っていただきたい、という…リクエスト、要望を頂きましたので、非常にやりがいを感じました。
自分の持っているもの、いままで経験してきたもの、それを現場の監督として、あるいはチームのスタッフとして、山口の、レノファ山口のスタッフみんなと一緒にチームの土台を作っていければいいなと言うふうに思いましたので、喜んでお手伝いさせていただきますと話をしました。
――いままで霜田さんは技術委員長とか、協会のそういった重責を担われてきて、どういった経験がこの地方のクラブの基盤づくりというところに活かせるとお思いでしょうか?
霜田監督
あの、協会での仕事と、それからJクラブでの仕事と、そのJのクラブを、中からと外からとずっと見てきました。この25年間。で、徳島、千葉、FC東京と3つのクラブ、あるいは京都か、京都も行きました。
4つのクラブで、中でスタッフとして働いて、えー…協会で代表チームの強化ということで、8年間外から
Jクラブを見る時間を作ってきました。
レノファは後発のチームなので、Jリーグの先発のチームの中で、こういうことをやると非常にクラブが、
運営がうまくいくなとか、あるいはこういうことをやるとなかなかうまくいかないなとか、ずっと見てきましたので、
後発のチームとしては先発のクラブの経験や知識を取り入れながら、新しいことにチャレンジをし、
レノファ山口のアイデンティティをちゃんと作っていった方がいいなというふうにちょっと思っています。
なので、いろんなチームを外から中から見られた経験を、自分が指揮を執るチームの中に投入できれば
いいなという風に思っています。
――具体的に、今までレノファを外から見ていてどういうチームだと、どういうクラブだという印象をお持ちですか?
霜田監督
あのー…急激なスピードで成長してきた、右肩上がりのチームだなと見ていました。
で、やっているサッカーも非常に好感をもてる、非常に魅力的なサッカーをやっていましたし、
たまたま今年、非常に厳しいシーズンを過ごしたという風に思いますけども、クラブの長い歴史の中では、
こう、急成長がちょっと踊り場的に停滞をするとかっていうのは普通の事なので、どこのチームもみんな強化を図り、色んな選手編成をして、切磋琢磨をしながらJリーグを勝ち抜いて来ようという、リーグなので、
特にその、このJ2のリーグは、非常に厳しいリーグだと、僕も外から見ていて感じていました。
その中で、まだまだポテンシャルとしては、非常に将来有望なクラブだなと思っていますし、実際に声をかけて頂いて、このチームの将来性だとかポテンシャルだとか、そういうのをふくめて ぜひ力になれればなと思いました。
――まずは監督として、目指されるサッカーというものを、いわゆる哲学的なものは霜田さんの中で
どのようなものがおありなんでしょうか?
霜田監督
はい。技術的・戦術的なことを言うと、長くなるので、またの機会にしたいと思いますけども、
あのー…サポーターのみなさん、それから応援をしてくださる方々が、このJリーグのクラブを支えていると
思っていますので、それは地方のクラブでも大都会のクラブでも変わらないという風に思っています。
そのサポーターの皆さんに、まぁ42試合長いんですけども、勝ったり負けたりするかもしれませんが、
勝っても負けても、次応援したくなるような、そういう、僕らの情熱がちゃんと見ている人に伝わるような、
そういうサッカーをしたいなというふうに思います。あとは、いろんな監督と仕事をしてきて、
ここのチームで、レノファの選手が成長することが日本のサッカーの発展に間違いなく繋がると思っていますので、ここの選手をなるべく鍛えて、ここからひとりでも、トップレベルの選手を輩出する、あるいは日の丸をつけるような選手をいずれ出せるようなチームになりたいなと思っています。
――その中で、今年のレノファのサッカー、シーズン、ある程度映像も見られたと思うんですが、
改めて今シーズンのサッカーをご覧になって、どのような感想を抱かれたんでしょうか?
霜田監督
うーんと、練習とかも見る機会もないので、良い選手もいると思いますけども、なかなか皆さん、ちょっとこう、方向性がいろんな方向性になってしまっているのかなというのは、いち視聴者としては、そういう印象を受けました。まぁ、その前は非常にみんな同じベクトルをむいて、いいサッカーをやっていた時期がありましたので、
そういうサッカーに戻したいなという風に思います。
――もうひとつ、河村社長にお伺いしたいんですけども、強化方針のお話を先ほど、就任理由のひとつとして挙げられていましたけども。上野監督時代はかなり、強化の部分というか、選手獲得の部分は現場にある程度、任せていたところがあったと思うんですが、今後の方針と言いますか、霜田監督とどの程度、選手獲得も含めて、編成面は分担されていくんでしょうか?
河村社長
あの、いまおっしゃったとおりで、先ほどの話じゃないですけども、一年一年でカテゴリが変わったり、急速にチームが来たところで、そこは我々も甘えて、前々監督(上野監督)の方にですね、任せきりなところがありました。まぁそういうことも、今年一年色んなことを感じた中で、えー…霜田新監督と、うちのGMになっている石原の方とですね、一緒になって時間をなるべく共有する中で、そういったものをいろいろ吸収させてもらって、それをチームの強化につなげていきたいと…いうふうに考えています。先ほど言いました育成のところも含めて、トップチームを含めて、ただ単に霜田さんという方に任せるのじゃなくて、我々の今いるスタッフの中で、そういう人間を一緒に、共有する中で色んなことを吸収させてもらって、クラブの財産になっていくようなやり方を取っていきたいと思っています。
――そういう意味では、霜田監督に、ある程度の長い目で見た体制を作って頂くという…契約期間も含めてですが。
河村社長
そのつもりで今回来ていただいたので、もうあのー、我々も次の、上野時代からのステップアップということで、
今回こういう形で、新たに舵をきると。舵をきると言いましても、今までのことを全部無くしてじゃなくて、そこに積み重ねていく土台のところから、やっと次のステップに上がれるふうにとらえていますので。
だからこれを本当に一年でも長く、やっぱりそのヨーロッパのクラブとかもそうですけども、長い体制でチームの歴史を作っていくことの方が、なおさらこういう地域のクラブにとっては大事と思っていますので。
契約は、1年で契約なんですけども、私個人としてはですね、そういう形で、ずっとやっぱり長く携わって頂きたいという思いが、すごくあります。
――いままさに社長の方から、契約は1年だけども、長く携わってほしいというお話がありましたが、
新監督としては、長くいてほしいという話もある中で、ことしの順位もそうですし、
いつくらいまでには、どのレベルのチームになっていたいか、そういった点も、具体的な数字は難しい部分もあると思いますけども、そういった展望がもしあればお願いします。
霜田監督
「継続と発展」というキーワードは、ずっと僕らが代表チームでもやっていたことなので、今までやってきたことを全否定するのではなくて、ゼロからリセットするのではなくて、今までよかった所は、そのまま継続をして、足りなかったところを肉付けしていく、という意味ではいろんなことを積み重ねていきたいというふうに思っています。えー、順位的なところとか、数字的なところはなかなか読めないのがJ2の魅力なんですけども、えー…1年目は10位になって、2年目は6位に入って、3年目はJ1にっていう、こう、簡単にこう、予測ができるようなリーグではないので、1年目からこう、上を、一番上を目指そうと思ってます。目指した結果、
何ができて何ができなかったかっていうのは、1年たった後で気が付くと思いますので、
その時点でまた、いろんな修正をして、次の目標に向かっていきたいなと思っています。
――今回レノファが苦戦した背景の一つとして、選手の大量移籍みたいなのがあったと思うんですけども、
そのあたりの引き留めとかですね、その辺をどのようにやっていくかというあたりを教えて頂けますか。
霜田監督
基本的に、好きな選手をこう…いろんなところからお金を出して買ってくるクラブではないので、
まずはレノファでプレーをしたいという選手を優先します。
そして、1シーズンに10人も15人も選手が変わってしまうと、やはりクラブの根幹が揺らいでしまうので、いま既存の選手で、僕がどうしても残ってほしいというような選手は、全力で残ってもらおうと思っています。それをベースに、ピンポイントで足りない部分、もうひとつ上を目指すためには、このポジションにこういう選手がほしいというのを、今クラブのGMと相談をしながら、編成を進めていきたいなと思っています。
――さきほど「ピンポイントでこのポジションにこの選手が欲しい」というお話があったんですが、いま、今シーズンを振り返って、どのポジションにどの選手が欲しいのか、具体的に言えることがあれば。
霜田監督
もうちょっと時間が経つとわかると思いますので、今の段階で、交渉事もありますので、具体的なポジションと名前は避けたいんですけども、そんなに多くの選手をゴソっと、よそからとってこようとは思っていないです。
――さきほど、サッカーの哲学的な部分、話せば長くなるということだったんですが、
既存の選手が多いという、いまのお話があった中で、目指すサッカーというものを改めて、短くでいいので、
あの、ビジョンがあればお教えいただきたいと思います。
霜田監督
うーん…情熱的、戦術的に戦うチームを作りたいと思っています。
――霜田監督にとっては、情熱的なサッカーとはどんなサッカーでしょう?
霜田監督
うーん…まあ、サッカーというスポーツ自体が、シンプルなスポーツだと思っていますので、
相手のゴールにボールを入れる、自分たちのゴールにボールを入れさせないという、そういうサッカーの
原理原則、そういう本質にこだわったサッカーをやりたいなと思っています。
なので、たくさんゴールチャンスが生まれるような、相手のゴールに向かうような、そういう矢印が常に前を向いているような、そういう様なサッカーをやりたいなと。
攻撃の時にも守備の時にも、常に矢印を前に向けたようなサッカーをやりたいなと思っています。
――レノファのいいところは基本的に残して…ということですけども、レノファの良いサッカー、もしよろしければそのさわりの技術的な部分でですね、いま残したいと思っているところがあれば教えていただけますか。
霜田監督
ボールを大事にするところは非常にいいと思います。
自分たちがボールを持っているときに、あえてロングボールを蹴って、五分五分の確率にするのではなくて、
まずちゃんと自分たちが味方でボールを保持する。そうやってゴールに向かっていく。そこで非常に選手同士が、コンビネーションを駆使してゴールに向かっていくというようなプレーはたくさん見られていたので、そこは継続していきたいなと思います。
――Jリーグが誕生して来季で25シーズン目、レノファがJリーグに入って4シーズン目になりますけども、「Jリーグ100年構想」と呼ばれる中で、レノファのような地方の小さなクラブが、地域の文化として根ざしていく、まちに地域の文化として根ざして発展していくためには、何が一番大切なことだとお考えでしょうか?
霜田監督
世界中でこういう、サッカーの素晴らしさがあるので、世界で、フットボールやサッカーが世界一のスポーツになっていると思いますので、サッカーが、何が素晴らしいのかっていうところを皆さんに勝ち負けだけではなくて、
もちろん勝つのが一番良いので僕らは勝利を目指しますけれども、サッカーが、何が素晴らしいのかというのを、このピッチに来てもらったサポーターの人たちが、やはり家に帰って話をする、そこで感動するあるいは勇気をもらう、元気をもらう。そういう様な試合を、勝っても負けても、調子がいい時も悪い時も見せ続けるということが大事かなというふうに思っています。
あの、本当にサポーターの力というのは、日本の中では特に大きな、ウェイトを占めるので、
最終戦、ここに9000人以上のお客さんに来ていただきましたけども、やはり成績関係なく、
10,000人近いお客さんに来てもらう。その盛り上がりを家に帰って家族に伝える仲間に伝える。
それでまた、友達を連れてきてくれる。ここで本当にレノファを応援することを通じて、サッカーって本当に楽しいなって一人でも多くの人に伝えることが、僕らの仕事かなって思っています。
――霜田監督と言えば、ハリルホジッチさんを招聘されたと思うんですけども、間近で代表監督とかを見ていて、レノファのサッカーに使えそうなところ、学んだところで生かせそうなことろはありますか?
霜田監督
たくさんあります。
――たとえば?
霜田監督
ザッケローニ監督、アギーレ監督、ハリルホジッチ監督と、3人の監督と一緒に仕事をしてきていて、
あの、まぁ、とても素晴らしい監督さん、とても素晴らしい紳士であり、人間であり、一緒に働けて良かったなと思っていますけども、やはり監督という商売は、どういう厳しさをもってやらなければいけないのか?
どういう空気をチームに作らなければいけないのかっていうのは、より間近で見てきましたので、
戦術的なことはともかくとして、戦える雰囲気を作るとか、あるいはチームのために犠牲心をもって戦えるような選手を、チームの中に増やしていくとか、とにかくチームの勝利を一番大事に、どんなことよりもチームの勝利を一番優先させるような、雰囲気やチーム作りをしていくのが大事だなと思っています。
――山口にようこそおいで下さいました。あのー…ちょっとプライベートっぽいことを聞くかもしれませんが、
ご自分でご自身のことをどんな人だと思っていますか?
霜田監督
…どんな人?
――どういうタイプの人間だと…?
霜田監督
うーん…どんな人ですかね…あんまり考えたことないですけど…あの…誰かと一緒に何かをやるのが、好きな方です。誰かのために何かをするとか、誰かと一緒に何かをするとか。
あんまりこう、ひとりで目立とうという気持ちもないですし、そういうキャラでもないですし、
なんか…そういう意味では監督という仕事も裏方だと僕は思っているので、主役は選手であり、
サポーターであり、選手とサポ―ターが喜んでくれるようなチームを、うまく作れればいいなと思っています。
――今までのサッカー人生で、サッカーにおけるご自身の立場として、一番大事にしてこられたことは?
霜田監督
うーん…まあ勝ち負けがあるスポーツなんですけども、勝つためにどれだけの準備をするか?それから、結果が出るまで、最後の最後まであきらめないで戦うこと、そういうのはサッカーだけではなくて、人生そのものだと思いますけども。こう、いろんな言い訳は、やる前にはしないようにしようかなと思っています。
――シーズンが終了するときに、河村社長にお聞きしたとき、基本的にはいまの選手たちをベースにということをおっしゃっていたと思うんですけども、そういった方針は、監督が決まった後も、基本的には今の選手たちをベースにしていく方針に変わりはないですか?
河村社長
そうですね、そういうことも、さきほど霜田さんが申し上げましたけども、そこはもう共通理解を持って、
今日に至っているので、それはもう大前提です。
だから先ほど本人も言いましたように、毎年毎年10人も15人も選手が変わっていく、同じレノファでも違うチームだよねと、それがまぁ、しょうがなかったんですよ、もちろん。だけど、先ほどもいいましたように、土台の部分は完成してきたので、次のステップとして、やっぱり、そういう入れ替えばっかりじゃなくて、
このメンバーで、来シーズン戦えるという判断の中で、今の選手を大事にして、ピンポイントで補強する中で来シーズンを戦っていこうというふうに。それはもう全然、霜田さんともそういう話の中で、きょうここに至っていますので。
――アカデミーについてもお聞きしたいんですけども、霜田さんが来られて、強化にも関わってくるっていうことなんですけども、具体的に、こういうふうな関わり方をしていくとか、イメージ持たれているところはありますか。
試合を見に行くとか…
霜田監督
育成とですか?
――はい。
霜田監督
Jリーグのアカデミー、育成は、もちろん良い選手をたくさん作る、地元からJリーガーを輩出するっていういろんな目的がありますけども、あくまでもトップチームがありますので、ユースがあり、ジュニアユースがあり、そこを目指して子供たちが来たいという。まずはトップチームに上がりたいと思うような育成の子たちをたくさん増やしたい。あそこで試合をやりたい、ここ(維新)でピッチに立ちたい…っていうような子供たちを増やしたいというふうに思っています。なので、トップチームの選手は、ユースやジュニアユースの選手からすると、あこがれの選手でなければならないと思っていますんで、僕もユースの練習は時間がある限り見に行きたいなと思っていますし、もう、ヨーロッパでは16歳、17歳が平気でプロになっていますから、高校卒業してからトップにおいでという様なことではなくて、良ければ16歳、17歳でもすぐにトップで練習をさせるとか、
えー、こう、社長が先に山口出身の選手を育てたいということがありますので、よその18歳を取るなら、
山口の18歳を取れるように、18歳になってから声をかけるんではなくて、自前の育成の選手であればもう15歳、16歳からわかっているので、それがもう、可能性があればトップに吸い上げるっていうようなことは具体的にやりたいなと思っています。
――山口県出身の選手でも今まで良い選手はいるという印象はあるんでしょうか?
霜田監督
そうですね。久保裕也(ベルギー:ヘント所属)とメシ食ったときに、「僕の地元です」と言っていたので、
ああいう選手をたくさん出せるといいですね。
――たびたびすみません。あの、コーチングスタッフなどは、このあと随時発表になるのでしょうか?
霜田監督
はい。鋭意交渉中です。
――鋭意交渉中?
霜田監督
はい。
――霜田さん自身はJリーグの監督は初めてだと思うんですけども、どういった指導を心掛ける、先ほどと同じようなところもあると思うんですけども、どういうふうに選手に接していきたいとか、指導を心掛けますか?
霜田監督
うーん…いちばんこう、思っているのは、僕も育成もやっていましたし、アンダーカテゴリーの代表もずっと見ていましたけども、選手が上手くならないと、チームが強くならないと思っています。
巧くて、強くて、速くて、という選手を外から集めてチーム作りをするチームもありますけども、
ここはそういうチームではないと思うので、今いる、目の前の選手を、どれだけ伸ばせるか。個人を伸ばすというところを一番主眼に置いて、その伸びた選手を競争させて、それで競争に勝ち抜いた選手で一体感を持って戦うというようなチームを作って、強豪チームと戦いたいなと思っています。
――先程も話が出ましたけども、来季の目標って具体的に一番上、優勝ということでよろしいんでしょうか
霜田監督
うーん、優勝できるかどうかわかりませんけども、優勝を目指して戦います。
――すみません度々。改めて、霜田さんが監督になるという話を聞いて、これまでの実績を含めて、サポーターの方、山口県民の方、かなりたくさんの期待を抱いている方が多いと思うんですけども、
改めて、サポーターであるとか、ファンの皆さんにひとこと意気込みをお願いできますか?
霜田監督
はい。…ここにこういうチャンスを与えて頂いたので、監督としてチームの指揮を執りながら、選手、個々の選手を成長させながら、やっぱりサポーターの皆さんに愛されるようなチームにならなければいけないと思っていますので、練習もどんどん見に来ていただきたいし、このスタジアム(維新)もいっぱいにしてほしいし、そういう期待を僕らは、背負って戦うのがプロのサッカー選手だと思っていますので、皆さんの期待にちゃんと応えられるように、日々、練習も含めて精進したいと思います。
――すみません河村社長。前の前の監督(上野監督)と、前の監督と、それぞれ契約期間の途中で…ということで、違約金等も発生しますし、あの、選手の入れ替わりとかで、お金の面も厳しいという話はどうしても伝わってくるんですが、来季の強化費についてと、その選手のメドについてどういうふうに、来季どういうふうに考えていらっしゃるのかと…?
河村社長
来季は予算的には3億5千から4億円以内で、えー…そのあたりはやっていきたいなと捉えています。
いま、さきほど新監督の方からもありましたように、選手、現場スタッフに関しては、いま、相手方もあることなので、補強を、具体的にはここで名前を出したいくらいなんですけども、それはちょっと、こっち側サイドだけではできませんので、そのへんは随時、契約出来次第、みなさんのほうにはリリースさせていただくという形に、としか、今は言えません。申し訳ありません。
――(強化費を)今年度よりは上げて、という…
河村社長
ちょっと上がるような形にはなると思います。だから今季は、今季の選手で、自力でJ2残留ということができたので、先ほどから言いますように、今の選手を中心に、来季戦っていきたいというふうに考えています。
――今の話で、具体的な選手の名前は結構なんですが、その、いま目をつけていらっしゃる選手というのは、霜田さんの人脈、ネットワークを駆使してというような…
河村社長
そうですね、それもありますし、あのー、これも今まで前々監督(上野氏)のところで、クローズっていいますか、情報がそこに集中していたので、いま、クラブにそういう情報が全部入ってくるようになっていますので、
先ほど言いましたように、いち監督だけに任せるじゃなくて、クラブの方でも情報を共有しながら、霜田監督と、うちの石原(GM)の方と、選手の方は考えて、補強をさせていただくようにしています。
――それについて、さきほどお金の心配の面があったと思うんですけども、あの、霜田さんが希望する選手というのを、クラブは獲得する手ごたえというか自信というか…
河村社長
それは…あの、なくはないですよね。
で、何回も言いますように、霜田さんを、なぜ我々が監督にしていただいたかっていうのは、
本当にその、トップレベルの、日本サッカー協会だけをわかられているんじゃなくて、先ほども言われましたように、各カテゴリーのクラブの、内側も外側もわかられているというのがあるなかで、えー、そういう、何もかもを高いものを求められている方じゃないので、今の我々の現状を把握する中で、補強にしてもそうですし、
選手を残すということに関しても、そういうことも全部理解していただいた中で契約に、きょうに至っていますので、だからもう、そういった部分で無理なことをクラブに要求されるような形では全然ないのでですね、
先ほど本人も言われていましたけども、自分でこういう選手を取りたい、こんな高い、良い選手を集めて、
自分が思うような選手を集めてやりたいとかそういう話じゃなくて、ある程度は要求はするよと、
ただその中で、さっき言われたように自分で選手を引き上げると、そういうことも言って頂いているので、
そういう形でどんどんどんどん、クラブの方が、強化のところでも成長させて頂けると思っております。
――前監督(マジョール監督)の就任会見の時にも、日本人含めて5人くらい声をかけたと言われていましたけど、その時に霜田さんは(候補に)いらっしゃって、2回目のチャレンジでの…
河村社長
その辺はですね、まぁ、ちょっとここで具体的なことは言えないです。いろいろいらっしゃいますので…はい。
――完全に興味本位の質問ではあるのですが、先ほど、霜田監督にご自身の性格を分析した頂いて、という質問があったんですけども。河村社長は、徳島時代…大塚製薬時代ですか、(霜田監督と)コーチと選手の関係でいらっしゃったというふうに伺っていますけども、その時の印象で構いませんので、どのような指導者なのかということを教えてください
河村社長
そのときですね、ちょうど私は、言われたように徳島(大塚製薬)の選手をやっていて。
で、全体練習が終わったら、いつもマンツーマンで付き合って頂いていたんですよ。いや、頂いてたというアレじゃなくて、「しもさーん」みたいな感じで、そういう関係だったんですけども、そのシーズンは本当に、そういったこともあって、自分のパフォーマンスも良くて、次の年に福岡に声をかけてもらったんですけどね。あの、ブルックスが福岡に移るときに。
それはほんと、そういった部分で本当に親身になって、こう、トレーニングに携わってもらって、
そのとき(福岡に)移れたと思っているんですけども、だからまたこれが、こういう縁をいただいて、こういう
一緒に仕事をさせてもらって、目標をまた一つ持って進んでいくっていうのは、すごくこう、何かのご縁かなと思います。
――そういう意味では、さきほど「情熱的なサッカー」というお話もありましたけども、
指導もそういった部分があるというふうな印象を持たれていますか?
河村社長
はいそうですね。さきほどだからあの、戦術的にどうこうとかさっき質問されたところがあると思うんですけども、
あの、時間があればみなさんに説明させて頂きたいくらいのものを作られているんですよ。
ただきょうは時間がないから。だから引き出しは、いろんな引き出しを持たれていて、指導の部分も含めて、色んな引き出しというのは持たれていると思いますので、そういった部分じゃあ非常に期待しております。
――社長にお伺いします。社長は、霜田新監督にどういった成績を期待していますか?
河村社長
あのー、J1というカテゴリーが、我々の上にありますので、そこを目指すというところがあって。
昨年6位プレーオフをということで、今回こういう成績だったので、自分の個人的な目標になって申し訳ないんですけども、そこは、やっぱり6位目指してやりたいなというのはあります。はい。
以上