YOU!どきっ

のYOU!どきっ

11月13日(木)のYOU!どきっ

【みんなのふるさと】能楽堂で舞う こども狂言教室 山口鷺流狂言保存会・山口市

山口鷺流(さぎりゅう)狂言(山口県指定無形文化財)
現代に通じる笑いを、洗練された所作・台詞によって生み出していく「狂言」は、
能とともに室町時代に原形がつくられた。
江戸時代、能・狂言は武家の式楽(幕府公認の儀典用芸能)と位置づけられ、
江戸幕府を始め、地方諸藩に至るまで、
多くの能・狂言役者が召し抱えられることになった。
鷺流は、江戸期を通じ、大蔵流とともに幕府直属の流儀として栄えた。
山口に伝わる鷺流狂言は、長州藩抱えの狂言の流れを汲むもの。
明治維新の大転換期に際して、衰退を余儀なくされた。
明治19年(1886年)に萩藩お抱え狂言方だった春日家の家督を継いだ春日庄作は
山口市の野田神社上棟式神事能で狂言を披露したことをきっかけに、
山口に定住し山口の素人衆に狂言を教え、最晩年を過ごすことになる。
これが山口鷺流狂言の始まりとなった。
以降は、町の有志によって鷺流は受け継がれていった。
【参照:山口鷺流狂言保存会HP】

1954年に山口鷺流狂言保存会結成
1962年に同好者を広く求め、伝承者を育成することを目的として伝習会を開始。
現在保存会では定期的な稽古・定期公演・小中学校での公演活動を行っている。
1967に山口県指定無形文化財に指定。

◆こども狂言教室
子供たちに狂言の楽しさを演じることで知ってもらうため、
約10年前から始まった。
約3カ月の稽古の後に発表会を開催。
稽古も発表会も野田神社能楽堂で行う。
講師は山口県指定無形文化財 鷺流狂言保持者 米本太郎さんが務める。

今回取材したのは11月8日の発表会に向け稽古と本番の様子を取材した。
小学2年生から中学3年生の10人の子供たち。
初めての子や通い始めて7年目の子もいる。
蚊角力(かずもう)・瓜盗人(うりぬすびと)・不毒(ぶす)・引括(ひっくくり)の
4演目を演じた。

蚊角力の大名を演じたのは初めて7年目の岡藤弦一さん(中3)。
弟の清明さん(太郎冠者/6年生)と演じた。
狂言のほっこりした笑いが好きで、演じて楽しいと言う。

米本太郎さん
2025年3月25日、県無形文化財「鷺流狂言」保持者に認定。
父の文明さんも同じく保持者。(2002年認定)
その影響で3歳のときに山口鷺流狂言保存会に入り、7歳で初舞台。
芸歴は40年。
現在、歴史ある山口鷺流狂言を後世に伝えるため、
伝承者の育成や定期公演、小中学校での出前授業、
こども狂言教室など精力的な活動を続けている。
こども狂言教室は、まずは狂言をやったことがある人を増やしていくことがベースにあり、
その中から続けたいと思う子供が現れれば、伝習・伝承に繋げていきたいと言う。

▼問い合わせ先
山口鷺流狂言保存会 事務局 山口市教育委員会文化財保護課内
TEL:083-920-4111