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11月7日(木)のYOU!どきっ
【みんなのふるさと】大内塗を継ぐ若き職人 木地師かねこ・山口市
〇大内塗の歴史とこれから
山口県山口市で作られている漆器のことをいい、
室町時代の大名である大内氏のもとで生まれたことから名づけられた。
椀や盆なども作られているが、「大内人形」が有名。
夫婦円満の象徴としてお祝い事で飾られるもので、平成元年に国の伝統的工芸品に指定された。
大内塗の職人には人形や器などを木を削って形にする木地師と漆を塗り重ねる塗師(ぬし)、
絵付けや金箔を施す蒔絵師がいて、数名で受け継がれている。
しかし、漆器の需要が少なくなったことや技術の習得に長い期間がかかることなどから、
後継者不足の問題を抱えている。
木地を専門とする職人は途絶えていた。
〇伝統を守る木地師、金子祐樹さん
金子さんは大内塗の下地となる木地を作る職人。
山口県立大学在学中に教授から勧められ木地師を目指すことにした。
在学中から木工の技術を学び、2020年に木地師としてスタートし、
2023年には「地域おこし協力隊」に着任した。
「大内塗」を後世に継承していくための技法・技術の習得に加え、
新商品開発やイベント等を通じた大内塗の魅力発信など、
大内塗産業を活性化する活動を行っている。
金子さんは、大内塗の後継者になるよう漆塗りの見習いもおこなっている。
木地から塗り、完成まで一貫して製作できるよう技術の習得に励んでいる。
自らデザインした皿や盆など生活の器も製作していて、
シンプルで美しく 使いやすいものを目指している。
◆大内塗漆器振興協同組合(中村民芸社内)
電話:083-927-0619
住所:山口市大内御堀4138