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6月26日(木)のYOU!どきっ

【みんなのふるさと】弾き手と一体になる楽器を
石井弦楽器工房・宇部市

 

♬本場の製法と理論を受け継ぐ石井弦楽器工房♬
弦楽器製作者・石井秀太郎さんは現在祖父が住んでいた宇部市に工房を構え、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの注文製作、修理、メンテナンスを行っている。
父の石井啓一郎さん(防府市出身)は
元日本フィルハーモニー交響楽団の首席ヴァイオリン奏者、
母の啓子さんはピアノ奏者で音楽が溢れる家庭で育った。

弦楽器製作者になることを決め大学を中退した秀太郎さんは、
埼玉県の重野ヴァイオリンに弟子入りした。
そこで弦楽器製作の基礎を学んだ後、ローマに行き、
20世紀のストラディヴァリウスと称されるアンサルド・ポッジの
数少ない弟子の一人ジャンパオロ・サヴィーニの下で製作技法や理論を学び、
継承している。 

♪弾き手に満足される楽器を追求♪
ヴァイオリンの製作期間は3〜4ヶ月。(現在はオーダーが重なっているため1年待ち)
完成後は一定期間試奏してもらい納得してもらった上で購入してもらっている。
満足してもらえない場合は購入に至らないケースもあるというほど
こだわりをもって製作している。

  

「いい音」というのは主観的なものであるところが楽器づくりの難しさ。
楽器は芸術品ではなく演奏者にとっての道具だと考えている。
演奏者を助けられる引き出しが多く、
いろんな要求に答えられる幅の広い楽器の製作を心掛けている。
弦楽器製作の面白さは1から100まで全てを一人で完成させるところ。
誰にも頼らず全責任を持つところが気に入っている。


父 啓一郎さんが使っているヴァイオリンは1700年代のストラディヴァリウス。
時々息子の作ったヴァイオリンを演奏会で弾くが、
息子が制作したものだからと特別な思いで弾くことはない。
どんな楽器でも自分の出したい音を出すだけだと語る。
最近作った楽器を弾いて、息子が目指すべき方向を掴み
新しい境地を開いたように思えたという。

🎼弦楽器製作者・石井秀太郎 略歴♪
1975   西ドイツ、ミュンヘンに生まれる
1997   大学を中退後、埼玉県狭山市の重野ヴァイオリンにて弦楽器製作の修行をはじめる。
2002   渡伊 ローマにて
     巨匠アンサルド・ポッジの愛弟子ジャンパオロ・サヴィーニの工房に弟子入り。
     以降10年に渡ってサヴィーニの薫陶を受け、
     ポッジ独特の製作技法や理論を学び、継承する。
2003   山口県岩国市に工房を構える。
2009   山口県宇部市に工房を移転。

🎻注文製作価格
ヴァイオリン ¥1,210,000~
ヴィオラ   ¥1,320,000~
チェロ    ¥2,200,000~

▼問い合わせ先
石井弦楽器工房    
TEL:0836-38-6275